「よーっし! 終わったおわった〜」 第1志望の大学に現役合格したあたしの大学生活は、それなりに充実していた。 新しい場所。新しい環境。新しい友達。 なにもかもが新しくて最初は戸惑いばかりだったけれど、もうだいぶ慣れた。 「千歳ー、学食行こっ」 「うん! 行くいく!」 今日のすべての講義を終え、時刻は12時を少し過ぎた頃。 ちょうど良いお昼時だ。 大学からの友達で、同じ文学部の持田朱理(もちだ あかり)と学食に向かう。