「俺が座ってた席の斜め前に空いている席があったんだけど、豊島さんがそれを見つけて嬉しそうな顔をしたのを見て、なんかよくわからないけど、ここが、締めつけられる感じがして」
そう言って、彼は胸のあたりに触れたあと、その部分の服をぎゅっと掴んだ。
「その一瞬だけで、好きって思った」
「っ、」
あまりにもさらっと言われたので、その言葉をしっかり認識した途端あたしの頬はみるみる熱くなっていく。
「そのあと、持田さんとごはんを食べている豊島さんを見ていたら、もっと知りたくなって。話してみたくて、帰ろうって言ってきた友達には適当に理由をつけて学食に残って、タイミングを計ってたんだ。…って、俺きもいな」
岩淵くんは頭を掻いた。


