「杏、凄いぞ!いちばんだ!!」 俺は杏を抱きしめながら頬についた砂を払ってやる。 杏は苦笑い。 「いちばんって…あたしだけしか…いないじゃん」 「違うぞ! 相手とか関係ない! 杏はいちばんだ!間違いないぞ!」 俺の言葉に杏は本当に久しぶりな笑顔を見せる。 「お兄ちゃん… …ありがと」