素直になりたくて~メイクに恋してあなたを愛す~

「お前が謝る事じゃないだろ……」




呆れたような声が聞こえたと思ったら急に頭に温もりを感じた。




「辛い時は1人で抱え込むな。
自分の気持ちを押し殺すんじゃない」




そう言って優しく私の頭をポンポンッと叩くと橘部長は屋上から出て行った。




「橘部長……ありがとう……」




橘部長のハンカチをぎゅっと掴み屋上のドアを見つめる。
私……頑張りますから……。



もう……絶対に泣き言なんて言わない。
必ず今回のプロジェクトを成功させてみせる。



そして……みんなを納得させる商品を作りだす!!


私は勢いよく立ち上がる。




「よっし!頑張ろ~!!」




自分に気合いを入れて屋上から飛び出す。