「俺は君を見て自分の気持ちに気が付いたんだ。
俺はやっぱりメイクが好きだって。誰かの笑顔が見たいんだって」
「……」
「でも……その時はまだ俺にはそんな勇気はなかった。
今……俺は専属契約で今の会社にいる。俺の人気も会社が作ってくれたようなものだ。
それなりに恩は感じているし、裏切るつもりはない。
だけど……あの会社は利益しか見えていない、俺が求めるものはあの会社にはなかった」
翔也さんは、ずっとずっと……苦しんでいたんだ。
会社への恩はあっても、自分とは違う考えを持った会社との間に亀裂を感じていたんだ。
人気が高まる一方で彼はもっと傷ついて……孤独へとなっていったんだろう。
誰にも相談できずに、会社が、みんなが求める水沢 翔也を演じていた。
それはどれだけ凄い事で……どれだけ辛い事なんだろう……。
今までの翔也さんの想いを考えるとなぜか眼の奥が熱くなった。
「でも君と会う度に気持ちがしっかりと固まっていったんだ。
……夏香ちゃんがそうやって真っ直ぐに俺を見てくれたから。
……メイク界の王子としてじゃなくて……。
水沢 翔也という1人の人間として接してくれたから」
翔也さんは私の頬に手をあてて優しく拭った。
彼の手が濡れているのを見て私が泣いているのだと分かった。
翔也さんは優しい瞳で私を見つめると今度は優しく私の頭を撫でた。
「君が僕を変えてくれた。
また……誰かを笑顔にしたいって思えるようになったんだ」
「翔也さん……」
「俺は君に感謝してる。
俺にとって夏香ちゃんは本当に大切な人だ。
だから……」
翔也さんは私を引き寄せると自分の腕の中に閉じ込めた。
細い体のどこにそんな力があるのか、そう驚くくらいに翔也さんは私を強く抱きしめた。
体から伝わる彼の鼓動は心地よく感じた。
「夏香ちゃんには幸せになって欲しい」
「……」
「違う……俺が幸せにして見せる。
だから……もう少しだけ待ってて」
「え……?」
「必ず君を……」
彼の言葉は最後まで言われることはなかった。
無言で私を抱きしめる翔也さんに私は何も言えず、ただ彼の腕の中でじっとしていた。
俺はやっぱりメイクが好きだって。誰かの笑顔が見たいんだって」
「……」
「でも……その時はまだ俺にはそんな勇気はなかった。
今……俺は専属契約で今の会社にいる。俺の人気も会社が作ってくれたようなものだ。
それなりに恩は感じているし、裏切るつもりはない。
だけど……あの会社は利益しか見えていない、俺が求めるものはあの会社にはなかった」
翔也さんは、ずっとずっと……苦しんでいたんだ。
会社への恩はあっても、自分とは違う考えを持った会社との間に亀裂を感じていたんだ。
人気が高まる一方で彼はもっと傷ついて……孤独へとなっていったんだろう。
誰にも相談できずに、会社が、みんなが求める水沢 翔也を演じていた。
それはどれだけ凄い事で……どれだけ辛い事なんだろう……。
今までの翔也さんの想いを考えるとなぜか眼の奥が熱くなった。
「でも君と会う度に気持ちがしっかりと固まっていったんだ。
……夏香ちゃんがそうやって真っ直ぐに俺を見てくれたから。
……メイク界の王子としてじゃなくて……。
水沢 翔也という1人の人間として接してくれたから」
翔也さんは私の頬に手をあてて優しく拭った。
彼の手が濡れているのを見て私が泣いているのだと分かった。
翔也さんは優しい瞳で私を見つめると今度は優しく私の頭を撫でた。
「君が僕を変えてくれた。
また……誰かを笑顔にしたいって思えるようになったんだ」
「翔也さん……」
「俺は君に感謝してる。
俺にとって夏香ちゃんは本当に大切な人だ。
だから……」
翔也さんは私を引き寄せると自分の腕の中に閉じ込めた。
細い体のどこにそんな力があるのか、そう驚くくらいに翔也さんは私を強く抱きしめた。
体から伝わる彼の鼓動は心地よく感じた。
「夏香ちゃんには幸せになって欲しい」
「……」
「違う……俺が幸せにして見せる。
だから……もう少しだけ待ってて」
「え……?」
「必ず君を……」
彼の言葉は最後まで言われることはなかった。
無言で私を抱きしめる翔也さんに私は何も言えず、ただ彼の腕の中でじっとしていた。


