「君が橘さんの事を好きなのは知ってる」
「……」
いきなりの言葉に私はおかゆを食べるのをやめおぼんの上においた。
翔也さんは少し悲しそうに私を見ながら笑っていた。
その顔に胸がズキンと痛む。
「だけど俺は君を諦めないよ。
ずっと……君だけが好きだ」
「……何で……何で私の事なんか……」
「“なんか”じゃない。
俺は夏香ちゃんだから好きになったんだ」
「……」
翔也さんの言葉に私は何も言えなくなる。
彼の顔が見れなくなり視線を落とせば上から懐かしむ様な優しい声が聞こえた。
「君と初めて会ったのは化粧品売り場の外だったね」
「はい……いきなり声を掛けられてビックリしたんですよ?」
「ふふっ。あの時から君は変わった子だったな。
俺の顔を見て不審な顔をするのは君くらいだよ」
彼はからかう様に言った。
誰だって会った事もない人に『君……もしかして僕の事を知らない?』って聞かれたら不審がるだろう。
でも今思えば翔也さんはかなりの有名人だから知らない方がおかしいんだけど……。
「俺さ……あの時かなりの自暴自棄になっていたんだ」
「自暴自棄……?」
驚いた私は下げていた顔を上げて翔也さんを見る。
悲しそうなんだけど、嬉しそうなそんな表情をしている翔也さん。
その瞳は真っ直ぐと私を捉えていた。
「メイクへの想いがどうでもよくなっていた時期に……。
俺は君に出逢ったんだ」
「あ……」
あまりにも切なそうな声に私は開きかけた口を閉じた。
そして彼の話を黙ったまま聞く。
「君は他人の為に一生懸命、化粧品を選んでいた。
その姿は……キラキラと輝いていてまるで昔の俺を見ている様だったよ」
「昔の翔也さん……」
「誰かの為に必死になって、誰かが喜んでくれればそれでいいって……そう思っていた頃の俺にね」
翔也さんは自分の前髪を掻き上げると哀しそうに呟いた。
「……」
いきなりの言葉に私はおかゆを食べるのをやめおぼんの上においた。
翔也さんは少し悲しそうに私を見ながら笑っていた。
その顔に胸がズキンと痛む。
「だけど俺は君を諦めないよ。
ずっと……君だけが好きだ」
「……何で……何で私の事なんか……」
「“なんか”じゃない。
俺は夏香ちゃんだから好きになったんだ」
「……」
翔也さんの言葉に私は何も言えなくなる。
彼の顔が見れなくなり視線を落とせば上から懐かしむ様な優しい声が聞こえた。
「君と初めて会ったのは化粧品売り場の外だったね」
「はい……いきなり声を掛けられてビックリしたんですよ?」
「ふふっ。あの時から君は変わった子だったな。
俺の顔を見て不審な顔をするのは君くらいだよ」
彼はからかう様に言った。
誰だって会った事もない人に『君……もしかして僕の事を知らない?』って聞かれたら不審がるだろう。
でも今思えば翔也さんはかなりの有名人だから知らない方がおかしいんだけど……。
「俺さ……あの時かなりの自暴自棄になっていたんだ」
「自暴自棄……?」
驚いた私は下げていた顔を上げて翔也さんを見る。
悲しそうなんだけど、嬉しそうなそんな表情をしている翔也さん。
その瞳は真っ直ぐと私を捉えていた。
「メイクへの想いがどうでもよくなっていた時期に……。
俺は君に出逢ったんだ」
「あ……」
あまりにも切なそうな声に私は開きかけた口を閉じた。
そして彼の話を黙ったまま聞く。
「君は他人の為に一生懸命、化粧品を選んでいた。
その姿は……キラキラと輝いていてまるで昔の俺を見ている様だったよ」
「昔の翔也さん……」
「誰かの為に必死になって、誰かが喜んでくれればそれでいいって……そう思っていた頃の俺にね」
翔也さんは自分の前髪を掻き上げると哀しそうに呟いた。


