「何をやっても駄目だ。
いっその事会社を辞めてしまった方が楽なんじゃないか、そう思ったが……。
辞められなかった……夢を捨てきれず……販売部に移ったはいいが、出来上がった商品を見る度に絶望した。
あの会社の化粧品には何もない。想いも感情も愛も、何も込められてなんかいない」
橘部長が私にのっている為、自然に見上げる様な形になってしまう。
橘部長の顔は悔しそうだった。
鋭い目つきからは、今にも涙が溢れ出しそうで見ているのが辛い。
「そんな商品を何年も見ていて嫌気がさした。
それと同時に捨てきれなかった夢が俺を襲ったんだ。
そして再び商品企画開発部に戻ってきた。
誰が何と言おうと、たとえクビになろうと……絶対に夢を叶えてやるってな」
橘部長はどこか遠くを見ている様だった。
その目は間違いなく私を映しているはずなのに。
そう思っていれば彼の目はいきなり私を捉えた。
「それから……お前に出逢った。
ここからが俺の夢への本当の1歩だった」
「え?」
「お前の企画書を見た時、俺は体に衝撃が走った。
お前が作ろうとしている物は俺が作りたいものと同じだった。
何より、泰東が考える化粧品には愛があった」
「……愛……」
自分では分からない。
でも、橘部長がそう思ったのは、私の化粧品への想いが橘部長には伝わってくれたって事だ。
だとしたら、凄く……嬉しい。
「お前と関わるうちに夢を夢で終わらせたくないって強く思った。
水沢さんに怒鳴った時は驚いたが本当は嬉しかった」
橘部長の言葉で思い浮かんだのはある日の光景。
翔也さんがメイクをメイク道具の事を真剣に考えている人の事を悪く言ったあの時の事。
『メイクは金を生み出す道具にしか過ぎないんだよ。
それに……男のくせにメイク道具に熱心になる人の気持ちも分からない』
『翔也さんがメイクをどう思おうと翔也さんの自由です。
だけど!!メイクと本気で向き合っている人を侮辱するのだけは許せません!!
女だとか……男だとか……関係ないですよ!!』
メイクを好きになるのに男も女も関係ない。
私が放った言葉が橘部長にとっては意味のある物だった。
いっその事会社を辞めてしまった方が楽なんじゃないか、そう思ったが……。
辞められなかった……夢を捨てきれず……販売部に移ったはいいが、出来上がった商品を見る度に絶望した。
あの会社の化粧品には何もない。想いも感情も愛も、何も込められてなんかいない」
橘部長が私にのっている為、自然に見上げる様な形になってしまう。
橘部長の顔は悔しそうだった。
鋭い目つきからは、今にも涙が溢れ出しそうで見ているのが辛い。
「そんな商品を何年も見ていて嫌気がさした。
それと同時に捨てきれなかった夢が俺を襲ったんだ。
そして再び商品企画開発部に戻ってきた。
誰が何と言おうと、たとえクビになろうと……絶対に夢を叶えてやるってな」
橘部長はどこか遠くを見ている様だった。
その目は間違いなく私を映しているはずなのに。
そう思っていれば彼の目はいきなり私を捉えた。
「それから……お前に出逢った。
ここからが俺の夢への本当の1歩だった」
「え?」
「お前の企画書を見た時、俺は体に衝撃が走った。
お前が作ろうとしている物は俺が作りたいものと同じだった。
何より、泰東が考える化粧品には愛があった」
「……愛……」
自分では分からない。
でも、橘部長がそう思ったのは、私の化粧品への想いが橘部長には伝わってくれたって事だ。
だとしたら、凄く……嬉しい。
「お前と関わるうちに夢を夢で終わらせたくないって強く思った。
水沢さんに怒鳴った時は驚いたが本当は嬉しかった」
橘部長の言葉で思い浮かんだのはある日の光景。
翔也さんがメイクをメイク道具の事を真剣に考えている人の事を悪く言ったあの時の事。
『メイクは金を生み出す道具にしか過ぎないんだよ。
それに……男のくせにメイク道具に熱心になる人の気持ちも分からない』
『翔也さんがメイクをどう思おうと翔也さんの自由です。
だけど!!メイクと本気で向き合っている人を侮辱するのだけは許せません!!
女だとか……男だとか……関係ないですよ!!』
メイクを好きになるのに男も女も関係ない。
私が放った言葉が橘部長にとっては意味のある物だった。


