「たいと……」

「夏香ちゃん!!一緒にご飯作りましょう!!」

「え……あっ……はい!!」



橘部長が何かを言いかけた時。
部屋に勢いよく橘部長のご両親が入ってきた。


橘部長はどことなく機嫌が悪そうだったが、私は凄く救われた気分でいた。
だって橘部長を言葉を聞くのが凄く怖かったから。


変なことを口走ってしまったのは私だ。
この恋が叶わなことなんて自分でもいたいくらい分かっているつもりだ。


でも……もう少し。
もう少しだけ夢を見ていたいから。



あなたの隣で。
この優しい家族の中で。