素直になりたくて~メイクに恋してあなたを愛す~

「まぁ!!いらっしゃい!!」

「よく来てくれたな!!
さぁ中に入ってくれ!!」




私たちは橘部長のご実家へ来ていた。




そこで、私は1人……唖然としていた。
私がさっき見たのは橘部長のご両親。
それは分かっているんだけど……。



性格があまりにも違いすぎる気が……。


明るく優しい笑顔を浮かべる2人に橘部長の面影が感じられない。
失礼なことを思っていれば、橘部長は苦笑いを浮かべながら私を見てきた。




「まったく似ていないだろ?
血が繋がってるとは思えない」




“確かに”……そのひと言を呑み込む。




「そ……そんな事……」

「無理をするな。
じゃあ家に入るぞ、頼むな」




小声で言う橘部長に私は無言でうなずいた。