素直になりたくて~メイクに恋してあなたを愛す~

「全部俺がやったんだ」




あぁ……。
どうして?
どうしてですか……?
何でよりにもよってあなたが……。



私の閉じられていた目から一筋の雫が頬をつたっていく。
それと同時に激しい胸の痛みに襲われる。



真実から目を背けるように私はゆっくりと首を横に振る。




「そんなの嘘です……。
佐藤せんぱいはいい人です。そんな事……」




“絶対にしない”そう言いたかった。
でも……そんな私の言葉は発せられる事はなかった。
私を馬鹿にしたような笑い声がオフィスを包み込んだから。



その笑い声に皆もそして私も確信しただろう。
会議の妨害を計ったのは佐藤せんぱいだって。




でも信じたくないの。
私が知っている佐藤せんぱいは絶対にそんな事しない。



だから……。
嘘だって言ってください。



冗談だって言ってください……。




「いつまでそんな甘ったるい事を言ってるんだ?」




佐藤せんぱいが分からないよ。
何でそんな冷たい声で喋るんですか?


何でそんなこと言うんですか。