「まあ……俺もお前を怒りながら仕事するのは悪くないがな」

「えっ……?」

「……何でもない」




橘部長は私から目を逸らすと会議室の扉に向かって歩き出す。




「オフィスに戻るぞ」

「はーい」




橘部長の背中を追いかけるように私は駆け出す。


橘部長の背中を大きくて頼もしいものだ。
この人になら……安心してついていける。
私の夢が……叶えられる気がする。



そして……橘部長の夢も叶えたい。
私が力になれるかは分からないけど……。
一緒に夢に向かって歩いていきたいな……。