素直になりたくて~メイクに恋してあなたを愛す~

「……ボケッとしてないで仕事しろ。
俺は開発室に口紅のサンプルが無事かどうかか確認してくる。
直ぐに戻ってくる」

「すみません、お願いします」




橘部長はどこか慌てた様子でオフィスから出て行った気がした。
それにちょっとだけ……ほんのちょっとだけ顔が紅かった……。



気のせいかな……?
って……資料作らないと!!



私は急いで仕事を再開する。



分からない箇所や覚えていない所も沢山あってその度に頭を悩ませる私。




よっし……。
これで後は色の調合とか、色々書かないと!!
その為には開発室に行かないと話にならない。



そう思って立ち上がる。


そう言えば橘部長はどうしたんだろう?
直ぐに戻ってくるって言ってたのに……。
そう思いつつ時計を見れば10時を指していた。



橘部長が開発室に行って3時間くらい経っている……。



もしかして帰っちゃったのかな?
それとも何かあったとか?


私は急いで開発室に向かう。