「と、遠山君...」




跳ね上がらせた肩から
力を抜く。

「?大丈夫?なんかあった?」



「なんか...よくわかんないんだけど...
注目浴びてるって言うか……?」


よくわからない風に...

でも、少し怖そうに...


「一緒に行こうか?」

そう言ってくれた遠山君を
見上げてうなずく。




「....っ!!」

「と、遠山君?
顔赤いよ? 熱あるの?」

きょとん、と無垢なふりをする。

「...いや、大丈夫。行こっか?」





遠山君の後ろに隠れるように
もう一度門をくぐった。