「…楓。 各所にいるみんなの負傷状況、及び戦闘状況を把握。 怜芽と合流して情報を共有して。 それが終わったら負傷者が一番多いところで負傷者の避難を」 『っ…』 息を詰め、 まだ怒りをこらえているかのような霊気。 お願い、と言おうと 息ををすぅ、と吸った時。 『楓』 ただ一言。 静かで深い柳の声がした。 『っ! …御意』 ふーっと長く息を吐き出した楓は そう一言冷静に告げると空へ飛んだ。