『っ…!! 本当に…待たせ過ぎだ…!』 敬語の取れた夜召の声に返すように されるがままだった斗真が夜召の背中に手を回した。 またパチン、と視界が弾けて 斗真と夜召の関係を思い出す。 本当に仲が良くて、 夜召、何ていう大人がつけた名前じゃなく 夜琉、という名前で呼んでいた斗真。 その絆の仲には入れそうに無くて、 2人の間での呼び方は特別な気がして。 どうしても夜琉と呼べなかった。 二人を見ていたらふいに柳と目が合った。 フッと笑い合う。 もう、涙は止まっていた。