御老主が戦闘体制に入る。
「!?」
「っ!?」
っ...速い
気づいたら懐に入っていて、
次の瞬間吹っ飛ばされている。
こんなに...
こんなに、強いなんて...!
『まとめて一回でやってもいいけど
つまんないから遊んでやるよ』
遊んでやる
その言葉は俺に突き刺さった。
遊びなのに、
手加減してるのに、
この速さ。
この、強さ。
だったらこれより強い咲は……紅竜は
一体いつもどれだけ手加減していた……?
「おのれ...!」
印を組む。
柳に向かって飛んでいく苦無。
その後ろにほかの御老主が走ってくる。
『...』
すらりと立ったまま手を払った。
飛んできていたはずの苦無が
地面に落ちている。
御老主たちにそのままの体制で
左腕を伸ばして何かをつかむように
手を形作る。

