鈴が咲く【前編】



「ガキ。」



最初からゆっくりと、けど止まることなく
料理を口に運んでくれていた佐島君が
二人に言い捨てる。



「「なん(やと!?)(だよ!?)
龍(也)だって、そう思ってる
(やろ!?)(でしょ!?)」」

「別に....」



冷静な佐島君と
ヒートアップする二人。








なるほどね...

こういう関係せいなんだ、この四人は。


「あ、あの!今度作る時は、
みんなの好きなもの
作るから...ね?」

「ほんと!?」「ほんまか!?」

「う、うん...」

「やった!」「よっしゃ!」


この四人の空気感を理解しながら
そういえば、一気にご機嫌になって
二人同時に食べるのを再開した。


































カチャ


「ん、
ごちそーさん。」


「はい。お粗末さまでした。」



「うまかった。
ありがとな、咲。」

「いーえー」


そういいながら、
二人で食器を流し場に持っていく。