鈴が咲く【前編】

「翔~?運ぶの手伝ってくんない?」

「あぁ、いいぜ?
これと...これな?」


「うん!ありがと!」



翔をリビングから呼んで
二つ持ってってもらう。


エプロンを外しながら、
キッチンを出てみんなに呼び掛けた。


「みんな~?
できたよ~?」

「うわぁ~...おいしそ~」

「咲希ちゃん、すごいなぁ...」




「えへへ...
じゃあ、どうぞ!」

「「「いただきます」」」


揃って言う三人と
口パクで静かに手を合わせた佐島君。

女子嫌いなのにきたってことは
やっぱ連れてこられたんだろうな...申し訳ない。




「うま...咲希ちゃん料理うまいなぁ...」

「おいし~!」


「ありがと!
.....翔?食べないの?」





さっきから、難しい顔してる翔に
心配そうな顔をして声をかける。