燈兜に手を伸ばしていく咲。
もう動きに迷いはなく、止まらない。
燈兜の手を掴み、立ち上がった
ドクンッ…ーーーーーー
心臓の音が耳元で聞こえる
身体中を血液が駆け巡って体を叩いていく
「っ鈴!
鈴って呼んで!」
咲の声が所々聞こえてくる
ドクンッドクンッーーーーーー
耳の中で、心臓が脈打ってる
鈴…?
鈴って……確か………………
ドクンッドクンッドクンッーーーーーー
あ、咲が舞いを………
あれは確か…咲が一人だったときに……
パアァア…
哀愁漂うかのような表情で顔を伏せるように止まった咲と
その後パッと幼い子供のように表情を変えて動き出す咲。
その、人格が変わったかのような違いに目を見張る。
ドクンッドクンッーーーーーー
咲の本質は、実力は……

