『姫。 我はわかってイル。 もう、良いノダ。』 燈兜の声。 雑音の響くなかで はっきりと聞こえた声。 姫。 私は、姫なんて…! 『我は一族の姫を呼んでいるのデハない。 ソの実力と容姿かラ、其方自身を姫と呼んでイルのだ』 燈兜の言葉。 私を一人の人間だと。 私一人をみて、姫と呼んでくれた。 その言葉で 責任感と自己犠牲、苦しみの元にあった『咲』が…消えた。