鈴が咲く【前編】




その燈兜に叫んだ龍。

その精神力に改めて感服した。






「りゅ、う…」

ヒュンッ


耳元で風を切るような音がして


「光輝っ!龍也っ!」


翔の声が聞こえてフッと目線を向けた。


片手で印?を
組みながら走ってくる翔と康平が見えた



「しょ、う…
こう、へい…!」



「燈兜…」

低い声で唸るようにいって
足を止める翔。



『でしゃばりオッテからニ…
まァ姫以外にハ用はナイ』


フワッ

一瞬の浮遊感のあと、
俺は地面に落下していた。


「ぐっ!?」

思ったよりも痛みが来なかったが
体を動かせないくらいの痛みはきた。


『こやつの役目ハ終わっタ。』

そういって余裕の表情で
俺たちの前を動いていく燈兜。




バリンッ...!!



ガラスが割れたような
大きな音が響き渡り、空が崩れていく。

崩れていくものと同じ色をした空が顔を出した。





「!?」



『……!!』






『ナント……!
姫が来ればそれデ良イ…!!
そろそろカ……
あァ姫…素晴らシイな……!』





感銘したような声で独り言を呟く燈兜。



「妖刀、星光」


感情の読み取れない、
低い落ち着いた声で呟いた翔。

その右手には白く光る刀が握られていた。