鈴が咲く【前編】




やっぱりそんな遠くには
結界があるから行けてなくて



こっちから龍の背中が見えた。


負けてらんねぇもんなぁ……


目を閉じて集中しようと
少し下を向いた。




「っ!?」


何か感じて顔をあげて龍の方を見る。



「っ龍……っ!!!」


龍の足元に黒い何かが
近付いてきていた。



思わず体が動き出して、
龍の腕を引っ張って後ろへ飛ばすようにして庇った。



「っ!?光輝なにすんっ…」


数テンポ遅れて龍の怒鳴り声が聞こえた。





地面に転がったんだろうな……
そりゃ怒るな……





「光輝…おま、え……!」


『か弱いものだナァ…
よく飛び込んだナ?お前。
何の役にモたたないト、わかっテいるだろウニ…』


そういって嘲笑う燈兜が
俺のすぐ横に現れた。