鈴が咲く【前編】





目を少し見開くようにして、
何かを見ようとする。



咲希ちゃんが別荘に結界を張ってる途中は、
空間が歪むような、
火に炙られたモヤモヤした空気みたいなのが見えた。



もしかしたら、
そんな感じのが見えるかと思ったけど、
もう張り終わってるからか、
そんなのは見えなかった。




ああぁあ〜クッソわかんね……



ゆっくりと手を前に伸ばして
違和感に触れた。



もぅ、まどろっこしいのめんどい…!
やってみるしかねー…




飛ばされるくらいまでは触らないようにしながら、
見えないし触れられない壁に
沿うようにして手を動かしていく。




気を抜いたら普通に空気としか感じない。
また、飛ばされる。

「っ……ふぅ…」


一度手を引っ込めて一息つく。

「つっかれる…」

勉強が出来ないんだから
こんな集中しようとか思うこともない。

運動するときとか
もう勝手に集中してるし。



「はーっ…」

思わずため息をつきながら
龍の方を振り返る。