こっちをパッと見た三人。
龍と康平が自分の鈴に手を伸ばしたのが視界の端に見えた。
「ダメ!?
出来ないか?」
必死だった。
役立てないのは、もう嫌だ。
俺でも、出来ること。少しでもいい。
なにもしないで助けてもらうなんて
もう嫌だ。
眉間にシワを寄せて
考える翔。
「咲の術が掛かった鈴………
結界……妖避け……
……燈兜にも作用した………」
呟いて手を動かす翔。
「結界の中じゃ恐らく咲に鈴の音は聞こえない……
作用変化?……いや、化合?
…………咲の力で燈兜の張った結界が
近づいていることを知らせられるとしたら?」
翔の手の中で何かの気配がする。
「………じゃあ、
この鈴に掛かっているのは妖避けの移動結界術……
妖避けってことは妖に反応するんだから…
妖である燈兜の掛けた結界にも
作用するようにできるとしたら…?」
パチンッと何かが弾ける音がする。
翔の手の中で何かが起こっている
「出来るかも、知れない…!」
翔の言葉に身を乗り出す。
「お前らは力があるからどうにかなるかも……」
「どうするんや!?」
康平が急かす。
「その、咲にもらった鈴は、
妖が危害を加えない様にするための小範囲の結界術がかけられてるんだ。
だから、その結界の邪気や妖気に反応する力は
燈兜の作った結界にも作用するかもしれない。
お前らなら多少なりとも力があるから
気配で結界が近くになったときの
鈴の変化に気づくはずだ。」
「結界の切れ目は、俺が探す。」
強い目で言い切った翔。
俺らが出来るのは、
結界の範囲を、探すところまで…
「作用しなかったり、
お前らが変化を感じ取れないようなら、俺一人でやる。」
翔の真っ直ぐな目が貫いた。
…絶対、感じ取ってみせる………!

