どこかギクシャクとした、
不穏な空気。
何とも言えない不安が
重くのし掛かった。
話には聞いていたけど…
あんなにも恐怖を感じるなんて……
威圧感と恐怖。
逆らえない。
そう感じさせる何か………
「…取り敢えず、戻ろうぜ」
落ち着いた声でいった龍。
「戻っても悪いことはねーし。
咲希に教えといた方がいいだろ?」
「俺らがいても的が増えるだけで
ただの足手まといだし。
翔より咲希の方が強いんだしな。」
正論だ。
前までは、役に立てない足手まといとは、
認めたくないとか思ってたけど
ヤツとあって、直接感じた。
俺たちに、出来ることはない。
無力だ、って。
今までだって、
咲希ちゃんや翔に守ってもらってたから
そうなってなかっただけで、
いつもの奴らも、そう感じるのかもしれない。
「っあぁ。
戻ろう。」
混乱しながらもそう言って
後ろを向いた翔。
強い風がふいて、
俺らのTシャツをはためかせた。

