鈴が咲く【前編】





「っ、し、しょう…!」

砂に足を取られるのがもどかしい。

はやく、はやく、みんなの所へっ…!!


三人の姿が見えたとき。


『姫の札ガ、
お前なんゾに扱いきれるわけがなかろウ』



っ!!!


すぐ後ろで声がした気がして
からだの動きが止まった。


『流石は姫……
コヤツが我を足止めデキルとは……』


声が高揚していて、
どこか興奮しているかのような声。



足止め……?
たった6、7秒で…?

俺なんかでも止められた、って……?

6、7秒を足止めって呼ぶレベルの奴…
咲希ちゃんの力、どれだけすごいんだよ




「っ光輝ーっ!!!」

翔の叫ぶような声が聞こえて
金縛りのようになっていた体が動いた。


「っ!」

走り出すと、
鈴が高い音を出して跳ねる。


『っゥ……』

怯んだヤツをおいて走る



「翔!!」


三人と合流して息をついたとき。

「っ!」


『姫ガいないのはつまらナイ……
まァ、せいぜい楽しむとイイ…!』

目の前に迫った燈兜に
息がつまった。




ハッ
と息をしたときには
なにもなかったかのような
風景が広がっていた