「各自、各機関で
燈兜に関する情報収集に
全力を尽くすことを命じる!」


「「「「『「はい!」』」」」」




そう告げて会議を終えた。










先に部屋を出る者、
他の者と話している者、

動き方は人それぞれだ。







座っていた場所から立ち上がって
壁にかかっている木板を見る。



聖林の持っている土地や家などが
書いてあるもの。

使う場合はそこにかかっている木札に
自分の霊力を込めて裏返す事になっている。

海の近くにある別荘で
稽古場として使っている場所の木札を裏返した。


そのまま座っていたところの後ろにある
襖から大広間の外に出た。








「ふぅ…………」


思わず息をつく。



「…何事もないと良いけど。」

なにか感じる、嫌な予感を振り払うように
大きく一歩を踏み出して
当主らしく歩いた。