鈴が咲く【前編】





奥の離れに行く途中。


怜芽に稽古場に翔が言ったと教えられて
もう一度稽古場へ来ていた。




カンッ

「技が軽い!」


ボン!

「踏み込みが甘い!」


ドドッ

「遅い!」






翔の声と、術師見習いと草子の声。

攻撃の音。



翔が稽古をつけていることが、
音でわかった。



「...」


やっぱり私の居場所はない

私の場所は
あんたの居場所になるんだもんね……






翔は力がある。

一族の者と同等...
下手したらそれ以上に。


稽古をつけてから、その力は格段に上がった。


教わるなら
御老主たちにも気に入られてる翔の方が
いいに決まってる...






くるりと方向を変えて
裏山へと向かう。




もしあの中に御老主様の家族がいた場合。
ううん、それ以外でも。

私が入れば場の空気を乱す……
だから、入らないほうがいいだろう。



「...裏山で稽古でもするかな....」