「心の闇を抱えた人間は、
妖にとって格好の獲物なんだ。
でも、さっきの妖はそうじゃない。
心の闇を喰らった妖、とかじゃなくて、
もともとが人間だった。
てことなんだろ?」
「...うん。
あの妖...人から裏切られて、全てを失って...
心が悲しみであふれてた。
...悲しくて。...苦しくて。
...何も、信じられなくなって。
どうすればいいかわからなくて。
心が悲しみで埋め尽くされたときに...
妖たちがたくさん集まってきて。
妖たちのささやきが聞こえて。
そこで……自分の闇に呑み込まれて、
妖に、なっちゃって.....」

