光輝side
「わが名は紅竜。
悪しきものを清めるものなり」
巫女服を身にまとっている二人。
いつ着替えたのかもわからないんだけど…
これも、術の一つ…?
目の前には、ついこの間まで
存在も知らなかった陰陽師がいた。
髪をおろして敵を見据える咲希ちゃんは、
人が変わったようだった。
翔が敵に向かって走っていく。
どこからか剣を取り出して切りつけた。
何かを唱えている咲希ちゃん。
目の前で起こっているはずなのに、
どこか、遠くで起こっている様に感じる。
まぶしい光が目の前に広がる。
思わず目をつぶった。
目を開けると、隣り合って立つ二人と、
何かを言っている妖がいた。
「「「な!?」」」
思わず声を上げた。
黒い霧が集まって、
妖みたいな形になった。
二人で何かを話してる...
!
翔が黒い方に走っていく。
咲希ちゃんは...
!?...笑ってる?
妖に話しかけられて
顔から表情が消えた。

