鈴が咲く【前編】



空中に飛んで。
術で風を作って。

無数の杭を避けていく。





「縛!!!!!」

着地したと同時に妖に術をかける。

『ナッ...
ウゴケ..ヌ...』



「当たり前だ。少し黙れ」




パシュン


人差し指だけを立てた手で
銃のように鋭く邪式を指差して
追い詰められていた翔を助けるために邪式を攻撃する






翔の言葉を聞きながら首だけで後ろを向く

















あぁ、うるさい奴らだ……
もう少し静かに出来んのかな……?

役立たず、ってか足手まといだ。
あぁ…何でこんな奴らを…………
















結界の中に居る
三人を一瞥して妖に向き直る


体勢を立て直した両腕を突き出した。

「林彪」
 リンピョウ

重ねた両手を強く握る。

握った片手を思いっきり引いて
輝く弓矢を構えた。




「光者、稗陣錬!!!」
 コウシャ ハイジンレン



一本の弓矢が
妖に向かって風を切って飛んでいく。


バシュッ

妖に弓矢が突き刺さった。

『ウ、ウガァッ...』

「安らかに眠れ。
哀れな妖よ」


しゅうぅぅぅぅ....

妖がたくさんの
小さい粒になって空へ昇っていった。