空中に飛んで。
術で風を作って。
無数の杭を避けていく。
「縛!!!!!」
着地したと同時に妖に術をかける。
『ナッ...
ウゴケ..ヌ...』
「当たり前だ。少し黙れ」
パシュン
人差し指だけを立てた手で
銃のように鋭く邪式を指差して
追い詰められていた翔を助けるために邪式を攻撃する
翔の言葉を聞きながら首だけで後ろを向く
あぁ、うるさい奴らだ……
もう少し静かに出来んのかな……?
役立たず、ってか足手まといだ。
あぁ…何でこんな奴らを…………
結界の中に居る
三人を一瞥して妖に向き直る
体勢を立て直した両腕を突き出した。
「林彪」
リンピョウ
重ねた両手を強く握る。
握った片手を思いっきり引いて
輝く弓矢を構えた。
「光者、稗陣錬!!!」
コウシャ ハイジンレン
一本の弓矢が
妖に向かって風を切って飛んでいく。
バシュッ
妖に弓矢が突き刺さった。
『ウ、ウガァッ...』
「安らかに眠れ。
哀れな妖よ」
しゅうぅぅぅぅ....
妖がたくさんの
小さい粒になって空へ昇っていった。

