二人で少し斜めに立つ。
小さい声で翔に指示を出す。
「蒼竜。そっちは邪式を。
妖はこっちでやる」
「紅竜だけでいいのか?」
おいおい...
「私を誰だと思ってる?」
「フッ...
わーったよ、
聖林当主、紅竜様!」
そう言って邪式につっこんでいく。
何もそこまで...
一瞬笑みがこぼれた。
もっといえば……
今は紅竜だけど、
これは紅竜の相手としては弱すぎる
……少し遊んであげるか
『オマエ...
チヲ...
チカラ..ヲ...』
妖の声。
......
「何を。
下劣な妖に誰が血など与えるものか」
『ナンダ..ト...』
「事実を述べたまで」
片足を引いて横に構える。
妖からの攻撃が飛んでくる
二発の攻撃をそのままの体勢で避けた。
『ナ!?』
無言で気を集中する。
無数の杭が飛んできた
「~~~~~~」
後ろから光輝君達の声が
結界の中で反響してるのが
うっすらと聞こえた。

