わかったみたいの三人を見て、
顔の高さまでもち上げていた手を下した。
この数珠、
(まぁブレスレットに見えるんだけど)
は、
私達が双竜の証。
私が、紅色。
翔が、蒼色。
数珠に一つだけついている
一番大きな玉には、
金字の竜が描かれている。
「今日やる?」
「あぁ。
屋上とかでやるか」
「わかった」
話を聞いていた三人を振り返る。
「帰ってても良いよ?」
「いやだ」
「帰らへんよ!」
「見とく」
そう返事が返ってくる
「「はぁ...」」
見てるのが楽しいみたいなんだけど...
たのしいとか...
そういうこと言ってられるような甘ったれた世界じゃ、
無いんだけどなぁ...
「まぁ、いいか」
拒否るわけにもいかなくて
かばんを持って、屋上に向かう。