鈴が咲く【前編】




妖の手に、血が、届く...

「縛!」

術が聞こえて、ピントの合わない目を
声の聞こえた方へむける。

「キヨ!!」

『はい』

「翔の手当てを!」

『わかりました』

っ...

「咲...」

「.....」

咲が妖の動きを封じたおかげで、
血が妖の手に届く前に
地面に落ちているのがうっすらと見えた。

『失礼します』

キヨの声が聞こえる...







俺は、完全に意識を失った。

翔太side end