鈴が咲く【前編】

もう後は、斎藤だけのはず。




なのに....


何でこんな胸騒ぎがすんだよ!?
何か見落としたことはないのか...?
この違和感はなんだ...?


「斎藤。
これでいいだろ。出て来いよ。」

光輝が奥に呼びかけた。

「チッ...
んなんだよ...
何でこいつらは...何でこいつらだけ...」



怒っているかのような
何かをつぶやく声が聞こえる

「何でなんだよ...!!!」

っ!?!?





やべぇ...
違和感の正体はコレか!!

んで気付かなかったんだ!!
















奥からものすごい妖力、霊気、邪気...
コイツ、普通の妖じゃない!!
斎藤の闇を狙って取り込んだのか...!!





「っおいお前ら!
今すぐここから出ろ!
早く!!」

「は?
何で?」

「良いから!!」

ガシャン

「っいうても...
ここ開かんけど!?」

クソッ

もう結界が張ってあんのか!
閉じ込められた...




話している間に、
斎藤に取り付いた妖が出てくる。