鈴が咲く【前編】

怒りを押し殺したような二人の声。

「たった4人で、ここまで来るんだ...
へぇ、すごーい」

バカにしたように
言葉を吐き出す。



...？

おかしい。
何かがおかしい...

なぜか、
ものすごい違和感を感じた。

他のやつらは
なにも気づいていないみたいだ。



なんだ...？
これ...



「お前...出て来いよ」

龍也が低い声で唸った。

「...まずは、
実力を見せてみろよ」

パン

言葉と共に手をたたく音がした。

部屋に居た奴らが
殴りかかってくる。

っ斎藤の言うことは絶対ってか？
トップなのかよ

俺らの何倍かは居る

でも...

「そんな鈍いんじゃあさぁ...
俺らは倒せないよっ」

光輝が殴りかかってきた奴を
返り討ちにしながら言う。


当然だろ。
俺ら、普通よりはやれるし。

つか中等部の不良グループ壊滅させたの俺らだぞ




みんな、余裕で倒していく。

すぐに全員が闘志を失ったようで、
かかってこなくなった。