「...で。
いつするわけ?
いー加減、
ケリつけたいんだけど。」



本を閉じて顔を上げる龍也。





空気が張り詰める。

「...ったりまえだ。
このままで終わらせられるか」

急にブラックになった光輝が
低い声で唸るように言う。




「『咲希ちゃん』を狙ってたんとちゃうくて、
『俺らが護衛している』咲希ちゃんを
狙ったんやもんな~...
このままにしてはおけんよな...」

ガタンッ




今まで黙っていた翔太が
椅子から立ち上がり、
窓の方へと近づく。

「「「翔(太)...?」」」」

携帯を取り出して、

どこかへ電話をかけた。

「...あぁ、わりぃ。頼むわ。
.....わかった。
おぅ。」


「どうした?」

戻ってきた翔太に、

龍也が聞く。

「...今日だ。」

「「「は?」」」

「今日、決着をつけようぜ」

「え...
咲希ちゃんは?」

「亮にぃに頼んだ。」

「亮にぃ...?」

「理事長だよ。
知り合いなんだ。」



「....相手は?
居るのか?」

龍也が鋭い目つきで
聞いた。


「...あぁ。
グループでな。」


そう答えて、
二ヤッと笑った