鈴が咲く【前編】



何、この状況…


恥ずかしそうなふりをする

「っ…!」



「...真っ赤。」

「う、るさいっ」


「何、すんの。
びっくりするじゃん」

落ち着いて聞こえるように、
でも恥ずかしいのは隠せてないみたいに、話す。



「こうしたかったから?」

返ってきた言葉を、
よくわからないフリをする。

「っ///」







…しゃーない。



横を向いて
見せないようにしていた顔を、上にあげる。

「っ!?
//////」

「翔....
離して....」

「/////
っわーったよ!」

そう言って離してくれた。


ふぅ、と気づかれないように息を吐いて
起き上がる



ペタリ、と頬に手を当てる

演技とはいえキャラクターになり切ってたからかな、
顔熱い…




「ちょっと行ってくるっ」

恥ずかしそうにしてキッチンへ逃げた。