鈴が咲く【前編】



「翔、
久しぶりに素を出したね~」

時々出す末っ子キャラ。



そう思いながら、
二人がけソファの翔の隣にすわる。



「そうか~?」

「そうだよ。
...大丈夫?」



あ〜…とだらける翔の隣で心配そうに声をかけた



「だめ」

あ、めんどくさいやつだ




「だ、大丈夫!?」

「大丈夫じゃない。」

「え、熱あるとか?
体調悪い?」



びっくりした顔をして翔の顔を覗き込む。


ぐぃっ

「えっ?」

顔をのぞきこんだら、
翔に腕を引っ張られた。



体勢を崩して、
翔が寝ころんでいたはずの隣に倒れる。



「ちょっ...!!」

いつの間にか翔は起き上がっていて。




私の背中にはソファがあって、
目の前には翔がいて...


私の体は、翔と、ソファと、
背もたれと翔の腕に挟まれていて...



「え、やっ、ちょっ...」