「はぁ...はぁ、はぁ...」

走り続けて、
どこかの広場に来た私達。

息一つ乱れてない
佐島君と対照的に、息切れしてる私。



まぁわざと大きく息切れしてるんだけど。





「大丈夫か?」

そんな声に、頷く。

「ここ...どこ?」

「俺が見つけた場所。
知ってる人は少ない。
...と思う。」

周りを見わたすと、
どこかの校舎の裏みたいだった。


大きな木が一本あって、
周りは芝生。


「良い所...だね」

「誰も知らない、秘密の場所なんだ。
...よく一人で来る」

「!?
よかったの...?
私にこの場所教えちゃって...」

「香林なら、良い。
さっき...アイツ、居ただろ。」

「....」

「...手が、
...震えてた」



咄嗟に手を隠す振りをする。