「キヨ、ありがとう。
ひとまず帰ってて。」



キヨが居なくなったのを
確認して振り向く。




「うっ...」

「亮ちゃん!?」

「わり...
もうそろそろヤバいかも...」

「ここまで守ったことに感謝だよ!」

顔を歪ませて苦しそうに
そう言った亮ちゃん。


そうだよね、持たないよね…
結界の特訓してればいくら才能がなくてももう少しは持つだろうけどね。

全てを稽古するつもりでいなかったら、
その力のなさはカバーできないよ?







周りを見わたす。
理事長室だから、狭い。



「誠にぃ!
今、学校内に人は!?」

「いないはずだ!」

よし、それなら...

「校庭に出るよ!
ここじゃ無理!」



「あぁ!」「「おぅ!」」