!!
まさか封印が…!?
「!?
え...だって、封印して...」
「その封印は...
だんだん弱まるってことは
知ってるだろ?」
「うん。
でも、毎年「封者」が
フウジャ
封印をかけなおしてるからって...」
封者というのは
まぁわかりやすくいえば役職のひとつ。
その名の通り封印などを強化したりする
封印に特化した役職。
「その封者...
何年か前から、
ある一家に任せてたらしいんだ。」
ある、一家...?
“一家”???
は?
「え?
普通は、複数の一族に任せるよね?」
演じるのも忘れそうなほどの怒り。
「あぁ。
でも、
最近強力な封印ができる一族が減って...
周りではその一族にしか
強力な封印ができず任せていたらしいんだ。
まぁ御老主様が指示したらしいし……
んで。
でも、その一族は
裏で妖鬼の一族と繋がっていたらしくて...
封印を弱めていったらしい。
本家が不審に思って行った時には
もう遅かったんだと...」
御老主……っ!!
というか
「!!まさか、もう燈兜は...」
「いや、石碑からは解けたらしいけど、
まだ封印は解けてない。
どこにいるかはわからないけど
自由に動けない状態だ。」
「そう...」
「ごめんな...
こんな状態なのに...」
「何で翔が謝ってんの...?
悪くないんだから謝んないでよ。」
そう。
こうなったからには、
おちおちしていられない。
こうなった時の後始末も尻拭いも
すべて私の仕事。
この失態は私の失態。私の責任……
『私の先祖が、
代々守ってきた封印が解かれた。』
それは小さなこととは
お世辞にも言えないけれど。
止まっているよりも、
前に進まなきゃ。
そうやっていい子な考え方でもしてないと
あのコミュニティじゃ生きていけない…

