鈴が咲く【前編】




「...わかった。」

みんなのことをなだめている佐島君は、
みんなのおにぃちゃんみたいで。



いつもみんなの前では冷静な翔が、
弟みたいになっててすごく不思議だった。





「ん。
じゃ、これでひとまず終わりな。」

「ありがとう、佐島君。」

「よーし!
じゃあ次は何しよっか?」




遠山君が明るく声を上げる。




みんなの笑い声が、
部屋から響いていた。