!!



覚えて、ないのか。




「あっあの、転校してきたんですけど...
理事長室の場所がわかんなくて...!」




「...転校..?まあいいや。こっちだよ。」

そう言って立ち上がった__。


事が進みすぎてついていけない振りをする。





首をかしげて相手を見上げる。



「...理事長室の場所、わかんないんだろ?」

「っ!はい!」


そうつけたした男の子に
返事をして後を追いかける。







背中を見ながら歩いていくと。


「ここだよ。

そう言って男の子が止まったのは、
理事長室、と書かれた扉の前。



「!あっ、ありがとうございました!」

「じゃな。」

お礼を言うと
すぐに立ち去っていく。





その後ろ姿を見送ってから扉に向き直った。