その手首は、憐の手で抑えつけられ
すっと手首を引かれれば
一瞬のうちで
私は憐の腕の中に入ってしまった。
「…………は…?」
私は唖然としていた
この状況は何だ、図書室のはず
何で目の前にネクタイの結び目が…
何で自分の背中に腕があるのか
『この状況』を意味する物は
私にとって人生を狂わせる第一歩だった
沈黙の時間が流れる
その沈黙を先に破ったのは、憐
「………気付かねぇから…お前…」
意味不明な言葉で沈黙を破り
そのうえ…抱き締められたまま告げられた
私にはシオン君が!!!
すごいショタコンな私には!!
シオン君という子が!
「は?何に気付いてない?
っていうかさぁ…早く離れ…」
私が「離れろ」と言う前に
憐の腕の力が強くなり
よりいっそう、近付いてしまった。
「離すか…すぐ逃げちまうだろうが…」
逃げる?逃げてないし…
…ほんと無理…
「………キモいんだけど…」
そう言うと、憐はゆっくりと腕を離した
