ヘッドフォンから流れ出す
好きな音楽聞いて
歩き始めて、すぐに通る道
家から物凄く近い距離に
周りの女子からチヤホヤされる
吹雪憐の姿が見えたのだった
吹雪憐とは、私の幼馴染であり
昔はよく遊んでいた仲…らしいのだ
覚えてない為そこは曖昧。
親どうしが無駄に仲が良くて
いつもお互いの親が話し合う時は
決まって必ずと言っていいほど
私の側には憐が居るのだった。
二次元好きな私には全く理解不能だが
憐は学校でイケメンなグループに入る
……確か。
噂とか全く興味ない私には
学校の状況など把握すらしていないのだ
ヘッドフォンを一度耳から下ろし
濃い隈の出来た、釣り上がった
目でギロリと憐を見て、一言。
「キモ…おはよ」
この会話は普通の事である
周りからは変だと思われるだろうが
私にとっては普通の事だ
そして、その言葉に抵抗するように
憐も口を開いた
「……ねみぃな」
「うん…そうだね」
そんな短い言葉を
長く続けて歩いて行った
