愛とか恋とか嫁だとか。

もう、先に言っておこう。


「篠塚君、やべーなーって、思ってる?」


外へ行こうとドアの方へ向かっていた身体をゆっくりこっちへ向けながら、


「……なんで分かるんですか?」


……正直な篠塚君。

綺麗な顔に、驚きの表情を浮かべて。


若さ故の正直さなのかもしれないけど、


自分で言っておいてナンだけれど、


結構ダメージでかいわ、これ。



どうしよう、ちょっと泣きそうだ。


でも、自分のプライドの為にも是非言っておきたい。


あたしは、重くなんかないと伝えたい。


「大丈夫だよ、あたし、全然気にしてないし」


……ん?これじゃ、超気にしてるっぽくない?!

ダメだダメだ、えーーーーーーーーと。


篠塚君の視線が痛い。