愛とか恋とか嫁だとか。

「……お帰り。どしたの?」


どうやら、変な話し方だったのは息が切れていた為らしく、ソフトクリームをあたしに手渡して、ひーひー言っている篠塚君。


「こ、れ……はー、ちょっと一旦休みます」


隣にどさりと座る。


「あ。溶けちゃうんで、食べてください、それ」


「……篠塚君の分は?」


「ラス1だったんです、それ」


「えーじゃあいいよ、食べなよ」


「ちょっ……男がそんなことできます?!やーもうマジで溶けるんで、たれるんで、それ」


……あたし、アイス食べたいなんて一言も言っていないけど……とは言えず。


「んじゃ……頂きます」


7月の夜、

鯵フライ定食からの、

ソフトクリームはびっくりするくらい美味しくて。