愛とか恋とか嫁だとか。

二人で中身を確認し、青山を店の外へと送り出す。


その間も、他愛のない話をして、沢山笑って。




スーツ姿の青山はかっこいい。


そういえば、ゆう君も、その前の彼も。


雰囲気だったり、何かしか青山に似ていたな。


そんなことをふと思って。


″あたしの好みって、一貫してるんだな″と、思うことにした。


青山に似た人を探し求めてきたんじゃなくて、偶然、元々。


元々、あたしはああいう感じの人が好きなんだ、と。


そうじゃなきゃ、惨めすぎる。




青山を送り出しても、退勤まではまだまだ時間があって。


あたしは気合いを入れて働きだした。


「しのっぴー、どっちが似合うー?!」


「しのっぴー、あの高いとこの靴、とってー!」

……などのお客様の台詞に集中力を削がれつつ。