愛とか恋とか嫁だとか。

こてこての女性週刊誌ではなかったことで、また更に気持ちが華やぐ。


いや、週刊誌ならそれはそれで、内容も面白いんだけど。


よく、バロメーターだって聞くもんね。


それが、スタッフさんの気遣いだったとしても、嬉しいものは嬉しい。



鏡越しに斉野君の顔をこっそり見ようとすると、視線に敏感なのか、すぐに気付かれ、微笑まれてしまう。


気持ちがくすぐったい。




髪の毛が全体的に大分軽くなった頃、斉野君が言う。


「あー、やばい。かなりかわいいです」


…………ううう。


分かってる、勿論髪型のことだって分かってるけど……。


胸がきゅんとするよ。


髪型だって、十分。


誰かがかわいいと言ってくれたら、嬉しいよ。